おセンチマーチ

 イデです。
 今日はひな祭りですね。そういえば3月ですね。
 3月はセンチメンタルな気分に僕はなります。桜とかセンチメンタルですね。春は好きな季節です。はやく桜が見たいです。
 
 今日はセンチメンタルをテーマに2枚聴きました。
 まず1枚目は二階堂和美さんの『ニカセトラ』です。バイトの先輩に聴かせてもらい即購入してしまいました。
 このアルバムは歌謡曲シャンソン、童謡などをカバーしています。各季節ごとにそった選曲をし、春夏秋冬がテーマとなっています。すごくアルバム全体、それぞれの曲のテーマに沿った雰囲気づくり、音づくりがとても大事にされています。フィールドレコーディングもしたようです。その成果があらわれ、とても素敵な雰囲気の作品となっています。
 ある曲、あるアルバムを聴いていて、この曲はあの季節を思い出すとかあの風景を思い出すっていうことはありませんか?僕はこのアルバムを聴いている時、幼い頃をすごく思いだしセンチメンタルな気分になります。それはとても心地よいものです。そういう作品って素敵ですよね。実家の縁側で聴きたいです。
 特に好きなのが1曲目の「蘇州夜曲」(オリジナルは李香蘭渡辺はま子?作詞、西条八十 作曲、服部良一)と4曲目の「夏のお嬢さん」(オリジナルは榊原郁恵さん。作詞、笠間ジュン 作曲、佐々木勉)です。「蘇州夜曲」歌詞、曲ともにとても美しいです。中国南部の雄大な景色が目にうかぶ名曲です。これからの季節にぴったりな曲です。作曲者の服部さんは中国のどこだったか忘れましたが、ある場所をうかべながら作ったそうです。(蘇州ではないそうです。)その場所でこの曲を聴けたら最高でしょうね。「夏のお嬢さん」もめちゃくちゃ良い曲です。サビの「君は僕の憧れの人だよ アイスクリーム ユウスクリーム」という歌詞がとても素敵です。
 歌謡曲の7インチのドーナツ盤を集めるのが好きなのですが、こういうアルバムを聴くと全部ドーナツ盤でオリジナルの人を集めたくなるんですよね。
 歌謡曲って、懐メロとかっていうまえにとても普遍性のある音楽だと思うんですよね。そもそも懐メロってそういうことですよね。時代を超越しているっていうか。
 歌謡曲にみられるような良い意味での作られた音楽ってすごい僕は好きです。一つの作品をつくり、売るためにたくさんの人が関わってできていると思うのですが、そういう一つの作品に皆が躍起になっている感じが素敵です。部活みたいで。だから否定するわけではないのですが、J-POPの人にみられるようにちょっと売れたら自分で歌詞を書く感じとか僕はあまり好きじゃないです。ああいう人達にはつくられた存在であって欲しいです。エンターテイメントってそういうことじゃないですかね。最近の音楽シーンってエンターテイメント感薄いですよね。そういう意味ではひと昔前のモーニング娘とか最高だったと思います。アイドルの在り方っていうのが最近オタクっぽい感じになってきて少し残念です。

 2枚目はPORTISHEADの『サード』この人達はセンチメンタルというか暗いですね。(笑)
ヒップホップ的なトラック色が強かった1枚目、2枚目に比べこの3枚目は随分とバンド感が強くなっています。1、2、3枚目全てにいえることですが、この人達の音づくりへのこだわりは半端ないんでしょうね。曲や歌はもちろんですが、PORTISHEADのスモーキーさや霧がかかったような雰囲気を決定づけているのは音づくりな気がします。一つの音への執着がすごく感じられます。凄いです。みならわなければ。この人達の持つ退廃的雰囲気、一度はまると病み付きになります。1日2回は余裕で聴けます。
 こちらは『ニカセトラ』に比べ景色というより映像がうかんでくるアルバムです。それも音づくりのたまもの。
 あとボーカルのベス・ギボンズの声、歌い方がすごく好きです。センチメンタルというよりはすごくナイーヴな感じ。マッシヴアタックやスミス&マイティなどは曲ごとにゲストボーカルを迎え、バラエティにとんだ感じでいいのですが、PORTISHEADに関してはベス・ギボンズしかありえないと思います。ウィキペディアで読んだのですが、PORTISHEADの曲を作っている人がまさか自分の作るこんな暗い曲で歌ってくれる人がいるとは思わなかったといっていました。ベス・ギボンズが歌う必然だったのでしょうね。
 ニカセトラ
サード