天然さん

 今日は珍しく映画をみました。「ブエナビスタ・ソシアル・クラブ」です。監督はヴィム・ベンダースです。
 内容はというと、作られた背景などは詳しく知らないのですがキューバ音楽の演奏家達のドキュメンタリー。そして彼らとライ・クーダーとのセッションです。ここからは僕の感想というか想像です。

  出演してるミュージシャンみなさん素敵ですね。なぜかというと音楽が好きでたまらないといった感じ。僕が音楽好きとかいう次元じゃありませんね。生活に音楽が根づいているんですね。この人達には。日常が音楽そのもの。自然な形で音楽が存在しています。キューバの人、皆がそうだとは思いませんが。
  僕らの身の回りにも音楽が溢れていますが、距離感が全然違う感じがします。上手くいえませんが、生まれた時から無意識に音楽が存在していたといったらいいのでしょうか。コンビニで垂れ流しの音楽だとか、テレビのBGMなどではなくもっと身近な、そういったBGMとは真逆の意味での無意識レベルに音楽が存在しています。そんな人達だから演奏することに無理がない。無邪気。 こんな姿勢で音楽と向き合えたら最高だと僕は思います。
 出演者の方々みなさんかなり年をとっていましたが、ずっと音楽を続けられるのはそういう理由。彼らには音楽をずっと演奏する意味がそれぞれにあるのだと思います。それはすごくシンプルなこと。日常のなかにそれはありそう。 そんななかから出てくる音は良い悪いなんか超えたところにあります。本当の意味でのレベルミュージックってこのことじゃないかと思いました。それに比べると僕なんかは音楽に関わる上でどれだけの意味を持てているのかなと思ってしまいます。
 
 僕なんかには楽器をはじめるのには理由があったし、音楽を聴くのにも理由があります。無邪気じゃないんですね。別にそれが悪いことだとは全く思いませんが、はたしてその理由がなくなった時に、自分の中の音楽ってどうなるんだろうって思います。そうなればやめればいいし、自然に距離をおくようになると思うのですが、矛盾してるけどそうなるのが嫌だからこうしていちいち考えているんでしょうね。悪あがき。

 あとライ・クーダーすごいですね。ルーツミュージックへのあくなき探究心。この映画の中での彼は子供のようです。ライ・クーダーは90年代にワールドミュージックが流行るずっと前から自分の音楽に各国のルーツミュージックを取り入れていた人ですね。この人も無邪気に音楽が好きな人。彼の70年代のアルバムが大好きです。僕がとくに好きなのが「流れ者の物語」「パラダイス・アンド・ランチ」「ジャズ」です。最近あまり聴かなくなりましたがたまに聴くととてもいい。スライド・ギターがたまりません。なんというか喋ってるみたい。表現力がはんんぱじゃない。余談ですが、喜納 昌吉さんの「花〜すべての人の心に花を〜」にはライ・クーダーが参加しているみたいです。
 ルーツミュージックってはやり廃りは関係ないですもんね。ルーツミュージックを演奏する人は何歳になってもその音楽を続けますね。三味線とか。長唄とか。日本でいえば。よく考えるのですが、歳をとってからの音楽の関わり方ってどうするのがかっこいいのかと。よくあるオヤジバンドみたいなのはやりたくないですね。僕は。ロックとかってその人の一瞬を切り取って表現されるからかっこいいのであって、それって若いから許されることだと僕は思うんですね。だからオヤジバンドやるくらいなら音楽はやりません。(でもちあきなおみは聴くと思いますが。)それを避けるためには徹底的に音楽を追求するか。これはセンスを磨いていかなければなりませんね。まあ続けていたら自然とこうなるのかもしれませんが。それかストーンズみたく確固としたスタイルを完成させるか。難しいですね。なにを書いているのかよくわからなくなってきました。まあ「ブエナビスタ・ソシアル・クラブ」のミュージシャンのように無邪気に音楽がしたいなということです。

 あと告知なんですが、来週は2つライヴがあります。22日がメトロでLainy J Groove×METRO presents『DANCE TO THE MUSIC』〜√thumm release partyに参加させてもらいます。25日が二条nanoでnano 6th anniversary party the 19th night『LOVE』に参加させてもらいます。対バンなどはmetro、nanoのホームページでチェックしてみてください。取り置きありましたらidettu0928@yahoo.co.jpにメール下さい。あとこの2つでベースのゴリポンが抜けます。4月からは新しいベースを迎えて活動しますのでよろしくです。
流れ者の物語<紙ジャケット仕様>
ジャズ<紙ジャケット仕様>
Buena Vista Social Club [VHS] [Import]
パラダイス・アンド・ランチ<紙ジャケット仕様>