宇宙へ


 さながら、YYBYという宇宙船のコックピットといった所でしょうか。最近そんなイメージです。小さい頃誰もが考えた宇宙ってどんなだろう、死んでしまったらどうなるんだろうみたいな感覚。そういう事を深く考えたりする子供ではなかった気がします。それでも近頃、音楽を通してそういう表現をするという事にすごく親近感が湧いていまして。アフロ・フューチャリズムなんかもそうだけれど、それは決して現実逃避ではなくむしろその逆で。そういったどうしようもない物事への畏怖・畏敬・憧憬なんかを抱くというのはすごく大事なのではないのか。そういう事を想像したり、空想したりするのって少ないですね。テレビやネットなんかでは現実が知りたくない所まで垂れ流しな訳で。しかもその現実というのは誰かによってねじ曲げられている可能性もあるわけで。そんな事を鵜呑みにしているという事も多々あると思われるのであって。そんな事を意識する余裕も失っているというか。かなり危ないんだろうな。
 そういう時に現実を凌駕できるのが想像力であったり空想力であって。そういう力っていうのはエネルギーになるなと、思う訳です。宇宙を志向するミュージシャンでも絵描きさんでも物書きでも、そういう力で現実を変えられるのではないかと考えるんだろうな。そういう考え方でアフロ・フューチャリズムを考えてみたら腑に落ちました。最高です。
 ピラミッドを作ったのは宇宙人だみたいな説もあるれど、その時代の人には今の人間にはなかった特別な能力があんなものを作らせたのではないかな、なんて思ったりするのです。どんどん便利になっていくなかで退化してしまった能力ってあるのではないだろうか。
 まぁでもそんな宇宙への視点を自分レベルまで落として考えてみると、自分なんかは随分と浮世離れしているなと思うのですが。今朝もMLBのオールスターを見るために起きているのです。先頃出たWaxPoetics22がP-FUNK特集なのですが、ジョージ・クリントンブーツィー・コリンズはもちろんの事、Funkadelicでの、あのまさしくアフロ・フューチャリズムなジャケットを描いていたペドロ・ベルへのインタヴューが載っていて必読の内容となっていました!いや〜、しかしファンクは偉大だな。
Wax Poetics Japan No.22 : P-Funk Issue