JAZZ


 「My Favorite Things」を聴いてからというもの、すっかりJohn Coltraneづいているここ何日か。こう、気持ちが求めた時にしっかり反応してやれば返ってくるものは割と大きかったりするのはここ1、2年の間。完成の域には当然まだまだというかそんなもの存在した時点で終わりなのは明確さ。いい歳まできたものだと振り返る事はあっても音に対する欲望は留まるところを知らないのがいいものではある。過去のカタログを追うだけでも得るものは多大に有るのだが現在進行に余り耳がいく余裕がないのが難儀なところ。しかし61年の段階でこれをやっているのだから驚嘆せざるをえない。十何人のセッションみたいなのだが整合性がきちんとあり、その範囲で各人が反響しあっているのが素晴らしい。キャプテン・ビーフハートの『トラウトマスク』の整合性があって整合性がないあの感じは、ジャズ、特にこの人の影響が大きいのではないかと想像するがいかに。このアンサンブルの妙はエリック・ドルフィーによるところ。アンサンブルによる音響をなしている。エフェクトを使えば簡単にそれっぽくなれる我々はここから学ぶべきもの多大だと感じる。有るものは使えばいいのだが踏まえるべきことはもっとたくさんあって然るべきかなと感じ入ります。
 この時代ビートルズストーンズがブルースやR&R、R&Bの物真似に必死だった事を考えると、この人達がいかに先端をいっていたかを想像するのは容易なこと。スタイルというものに甘んじることなくそれを破壊し更新し続ける重要性を提示してくれるのがJAZZ、JAZZという生そして性なのだと2012年を生きる自分は考える。果たしてどうなるかという場面。