根幹



 何年かぶりかでターンテーブルにのせました。Maurizio M-4.5とMaurizio M-7 色々とこういう音を求めて聴いてきましたが、以前にも書いたけれどやはりこここか。
 Basic Channelの片割れ、Moritz von OswaldによるM シリーズ。discogsによるとこの4.5が95年ですか。Rhythm&Soundの1枚目が同じくdiscogsによると96年だそう。Rhythm&Soundへの布石はすでにこのM シリーズでうたれていたわけでした。これはもう間違いなくdubの進化形。Rhythm&Soundも間違いなくそうだけれど。改めて気づいたけれどベースラインや音の飛ばし方がばりばりにdubしてる。音のレイヤーなんかは彼独特だと思うけれど。dubていう音の構造を徹底的にミニマライズするとこうなるのかな。dubて大雑把にいえばもともとある曲の部分部分の抽出で、そこにミキシングやエフェクターなりのエンジニアによる意匠が加わるもの。しかしこれは曲の初段階からそのような手法で曲を作っていますね。それはこれまでにもあった手法だけれど、斬新だったと思うところは音を足す事も引く事もしないといえばいいか。若干の音の抜き差しはあるけれどそこが重要ではない。ひたすらに反復しているという点。そこがMaurizio、Rhythm&Sound以前にはあったかどうか。あとはやはり音響に尽きる。なにが好きって音の質感ていう部分では自分にとってこれが最高ですね。
 この感じ海を連想させる。音の重なりは押して返す波か。反復....うん止めた。音を言葉にするには語彙力に何より想像力に欠けている。